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SUNCOMのエンジニアリング力

座談会 Vol.2
電設エンジニア×電設営業

須藤 恭央
須藤 恭央 Yasuhisa Sudo 1996年入社社会システム事業本部
営業本部
電設営業部
中根 謙太 Kenta Nakane 2001年入社社会システム事業本部
コンストラクション本部
電設エンジニアリング部
中根 謙太
長友 洸太
長友 洸太 Kota Nagatomo 2016年入社社会システム事業本部
コンストラクション本部
電設エンジニアリング部
若手エンジニア座談会イメージ
東村山市役所本庁舎での改修工事に携わった3人による座談会を実施しました。約2年半の月日をかけた工事は、2018年8月末で無事終了。庁舎職員や、来庁者がいる状況での「居ながら改修工事」という難しいプロジェクトで、サンコムチームはどのような仕事をし、任務を遂行したのか。今後一緒に働きたい人へのメッセージとともに、お話をうかがいました。

当たり前の生活を支える「電気」の仕事 それぞれの仕事内容や今回のプロジェクトを教えてください。当たり前の生活を支える「電気」の仕事 それぞれの仕事内容や今回のプロジェクトを教えてください。

中根
まず、仕事内容は、電気設備工事の現場監督業務です。「電気設備=照明」というイメージがある人も多いかと思いますが、実は照明だけではないんですね。たとえば、放送設備やテレビを受信するための設備、電話設備なども該当します。火事が起きた際に、熱を感知してベルを鳴らしたり、避難を促す放送を自動でおこなう自動火災報知設備なども電気設備に含まれます。これらの設備には、壁や天井の裏側での配線が必要で、使用するケーブルや電線などの材料を設備の用途に合わせて選定します。実際の作業自体は協力会社の方へお願いしていますので、私たちは、作業用の図面作成、現場で働く職人さんの安全管理や他職種の方との工程調整などをおこないます。
須藤
私は、中根さんと長友さんが携わる電気設備工事及び通信設備工事の営業をメインとして担当しています。サンコムは、電気及び通信の設備工事を事業の大きな二本柱としています。電気と通信の両方の工事を得意としている同業他社があまりなく、当社の強みになっています。
通信設備工事は、通信事業者をお客様とする携帯電話基地局の構築などがメインですが、高速道路の照明や非常電話設備、空港のセンサー設備や監視カメラの設備などもおこなっており、私の所属する事業本部では後者を担当しています。電気設備工事は、建物内部の工事を得意としていて、お客様の多くは官公庁や自治体です。最近だと、消防署の新築工事や大学の改修工事もありました。
長友
私は中根さんの部下にあたり、同じように現場監督の業務をおこないます。私自身、入社後の新入社員研修を経て配属された人生で初めての現場でした。現場ではほとんど「中根さん指導のもと働く」ということが基本でした。
須藤
私たちが取り組むプロジェクトは「新築工事」と「改修工事」のふたつに分けられます。今回のプロジェクトは、1972年に建てられた東村山市役所本庁舎の設備改修工事で、老朽化に伴う耐震補強と同時に電気設備も改修するものだったので、建設業者や空調業者など他業種も揃う現場になりました。それぞれの専門分野のプロフェッショナルが集結するわけです。また、本件はJV(Joint Venture)を結成しての工事だったので、パートナーとして東村山市の東栄電設株式会社さんとタッグを組み、ひとつの共同会社として一緒に電気設備工事の仕事をおこなったことも特徴的です。
工事期間は約2年半で、現場が市役所だったので、平日は通常どおり一般市民の方が訪れます。その時間も役所の機能を維持しながら工事する必要があったので、現場では、騒音やホコリなどの衛生面での対策も大変でした。
中根
そうなんです。単純に設備交換だけおこなうのではなく、もちろん騒音対策等も施した上で工事を進める必要があります。既存施設の電気を止めないように改修工事をおこなうので、細心の注意を払いました。
本プロジェクトでは、すべての照明をLEDにし、特に市の顔となる議場をはじめとして、受付やトイレなどは間接照明等も含め、全面的に改修をおこないました。
その中で私は、「監理技術者兼現場代理人」という役割を担っていました。「監理技術者」とは現場における施工・品質等の技術的なことを管理する人のことです。また、「現場代理人」とは、現場における会社としての権限・責任を持っている人のことで、いわば社長の代わりです。
毎週1回、発注者と設計監理者、そして建築さん(ゼネコン)、空調さん(空調工事業者)、衛生さん(給排水設備業者)など関係者の方々と定例会議を開催しました。
電気の専門職であるサンコムの立場から、工事の問題点を解決に導いたり、客先要望事項を具現化するために各種提案をしたりと、工事をスムーズに進めるための調整をおこないました。
長友
おおまかな方向性や手法を中根さんが毎週の定例会議で決めてきて、それを現場で形にするのが私の役目でした。必要な材料を発注したり、実際に現場で協力会社の職人さんに工事の手順を伝えたり、お客様に提出するための進捗確認用の現場写真を撮ったりと業務内容はさまざまです。
中根
長友くんはこれが入社して初めての仕事だったけど、どうだったかな?
長友
新入社員研修が終わってすぐにこのプロジェクトに携わったので……最初は右も左もわからない状態でした。なので、現場でわからないことがあればすぐに聞いて確認するように心がけていました。中根さんはもちろん、JVパートナーの方がとてもフレンドリーで、先輩のように接してくれて、疑問にも快く答えてくれたりと働きやすい環境でした。知識や現場での立ち振る舞いなど、二年半で身についたスキルはとても多い気がします。
また、工期が年単位と長期にわたるため、現場の隣に仮設事務所を構えて、毎日通っていました。通信の仕事とはロケーションも異なり、他業種の方ともコミュニケーションが取りやすい環境です。中根さんやJVパートナーの方とも、より密に関係を築けたんじゃないかなと思います。
座談会写真1

想定外の事態にも機転を利かせて対応 印象的だったエピソードを教えてください。想定外の事態にも機転を利かせて対応 印象的だったエピソードを教えてください。

中根
ものすごく大きな受変電設備と発電機設備を地下2階に搬入する作業ですね。
受変電設備とは、電力会社から供給される大きな電圧を、建物内で使用しやすい電圧に変換する変圧器や、電気を安全に使用するための各種機器で構成される設備のことです。
また、発電機設備とは、災害等により停電が発生した際、燃料(今回は軽油)を使用し、重要な電気機器に発電した電気を供給する設備のことです。
本工事の市役所は、災害時に防災拠点になるということだったので、1階窓口から6階までの各執務フロアの主要なパソコンやサーバーの電源と4分の1程度の照明、防災無線や市役所としての機能を維持するための必要最低限の電気をこの発電機で賄う、という設計となっていました。
発電機本体は170Kwもの出力で、大きさは、6畳の部屋に例えると、縦・横・高さがすべて足りないくらいでしょうか。そのため、サイズを抑えて搬入できるよう、機器を発注した会社に、できる限り小さいパーツに分解して納品してもらい、地下2階で組み立て直すという計画を立てました。
須藤
もともと、このプロジェクトの受注段階では、仕様書に「壁を壊して通路を作って搬入する」という計画が記載されていたのですが、現場ではそう簡単にいきませんでしたよね。
中根
そうですね。壊す壁の大きさも足りていませんでしたし、どう考えても通過できない幅だという階段や廊下がいくつかありました。壁を壊す作業は建築会社さんの分担として決まっていたため、搬入当日に、よもや「通れない」という事態が起こらないよう、搬入機器と同サイズの枠組みを木材で作成し、目的の場所まで搬入するシミュレーションもおこないました。結果、無事搬入・設置に至りました。
須藤
念入りに準備をおこなったんですね。今回はかなり古い建物の改修工事ということもあって、想定外の事態も多かったかと思います。
中根
おっしゃる通りです。市役所からいただいた図面には載っておらず、現場調査で初めてわかったという部分は数多くありました。古い建物ではよくあることなのですが、途中で細部の改修がおこなわれても、それらが図面に反映されていなかったりします。今回も築50年近い建物だったため、同様の状況でした。例えば、照明器具の台数は合計で100台くらい図面よりも増えていたりね。
須藤
100台も!図面を持って現場に行ったら驚きますね。長友くんはどんなことが印象的だった?
長友
日々想定外の連続でしたが、特に印象的だったのは、低圧幹線の切り替え作業ですね。今回は、土日に全館を停電させて、月曜には復旧させなければいけないという、限られた時間でおこなう緊張感のある工程がありました。受変電設備から各ブレーカーへつながる太いケーブルのことを幹線と呼ぶのですが、動かす幹線が重すぎて想定していた人数では足りなかったため、途中から自分が手伝うなど、少々のトラブルはありましたが、無事に月曜までに復旧できたときの達成感は大きかったです。現場の職人さんたちと普段からコミュニケーションを取っていたからこそ乗り越えられたことだと思っています。

現場が明るくなり光景も変わる 仕事のやりがいを教えてください。現場が明るくなり光景も変わる 仕事のやりがいを教えてください。

座談会写真2
中根
工事が終わると、気分的にも現実的にも「明るく」なるんです。点灯試験で一斉に新しく取り付けたLED電球をつけると、現場がパァーッと明るくなって……。光景が変わる瞬間とでも言うのでしょうか。まさに、建物に命が宿る瞬間です。これがやっぱり一番のやりがいですね。また、お客様から「ありがとう」と言われることもやはり嬉しいです。今回のプロジェクトも無事終了でき、先日はなんと東村山市から感謝状をいただくという出来事もあって、がんばりが形になったようで嬉しい気持ちになりました。
長友
感謝状は強く印象に残っていますね。自分たちは、社会の役に立つ仕事をしているんだ!という自信が湧きました。また、面白さという意味で、どれだけ準備を整えていても、必ずと言えるほど毎日違うハプニングが起きることもある種のやりがいです。どうやって解決するか試行錯誤している時間も大切です。もちろん事態の大小はありますが、ひとつとして同じシーンはないので、飽きないという点でも楽しんで仕事ができました。
中根
長友くんのポジティブな性格が頼もしい限りです。個人的にはこの2年半、現場に行くのが楽しくて仕方がなかったですね。それは長友くんはじめ、充実感をもって働ける人間関係が築けたからこそだと思っています。やはり、仕事は楽しく!笑顔を絶やさないコミュニケーションは毎日の基本ですね。
私たちが目指すべき、最高の工事品質と現場の安全は、笑顔から生まれるのです!
長友
本当に中根さんがいるだけで場が明るくなりますね。加えて、私はJVパートナーの方と良好な関係を築けたことが大きかったです。先日もプライベートで一緒にゴルフに行ったくらい意気投合しました。
また、現場はオンオフがすごくはっきりしていました。決められた時間できっちりやるというメリハリの効いた雰囲気が自分にはとても合っていたなぁと。仕事においては、中根さんが後ろでドンと構えてくれていたおかげで、若手社員なりに、かなり自由にやらせてもらった気がします。
中根
まぁ長友くんは、まだまだ失敗して当たり前のキャリアですから。それよりも自分で考えて臆せず挑戦してほしかったですし、何より仕事が楽しいと思ってもらえればと考えていました。
須藤
中根さんはとても頼もしい先輩ですね。私の場合は、営業職なので、やはり仕事が受注できたときにやりがいを感じます。また、今回の感謝状の件もそうですが、工事の後に「サンコムさんにやってもらってよかった」とお客様に直接声をかけていただいたときには嬉しさもひとしおです。また、対外的には「この建物はサンコムがやったんだよ」とアピールできることも私の喜びのひとつですね。
あと、建物って地図に載るので、自分たちがやったことが今後もずっと残っていくように、自分の痕跡を残せるみたいで嬉しいんです。

さらなる成長を目指して 今後の目標を教えてください。さらなる成長を目指して 今後の目標を教えてください。

須藤
会社としては、社会インフラを構築する事業として、電気設備工事にさらに力を入れていくという方向性があるので、まずはそこに貢献したいですね。時代背景的に、経済成長期に建てられた多くの官公庁の庁舎が改修のタイミングにあり、これから需要はさらに高まっていくはずです。
長友
私は、より早く現場代理人になることですね。5年目くらいが目標です。そのためにも、次はイチから工事に携われる新築工事でさらに経験を増やしていきたいと思います。
中根
私は、今すでに携わっている部分もあるのですが、新人の教育や採用についてなど、自分の担当現場以外にも業務の幅を広げていけたらと思っています。未来を担う新入社員や若手社員に自分の経験も交えながら、電気設備工事の醍醐味を知ってもらえるように努力したいな。
そういえば、長友くんは入社したときは電気設備関連の仕事を希望していなかったんだよね?変わった理由は何かあるの?
長友
はい。実は、大学では通信分野を学んでいたので、モバイル領域が強いイメージのサンコムで通信インフラに携わりたいと思って志望したんです。ですが、入社後に電気設備の仕事を知り、ひとつのものを時間をかけてつくり上げる仕事がとても魅力的に感じて自ら希望しました。
きっかけは、新入社員研修の中に「体感研修」というプログラムがあり、電気設備の仕事内容を実際に体感することで、電気の仕事の重要性を感じたんです。携帯電話基地局と同じくらい、電気は自分たちの生活に身近であるがゆえに、意外に見落としていた部分が多くて。もっと知りたいという気持ちが次第に強くなり、新入社員研修中の配属面談で電設エンジニアリング部を志望しました。
中根
体感研修は、ちょうど長友くんが入社した年から始まりました。配属が決まる前の新入社員に向けて、電気設備を構築する仕事を実際に模擬設備で体験しながら知ってもらおうという目的があります。建物がどのように建てられていくのかを模型等も用いながら説明し、その中で電気設備の施工管理職はこんな仕事をするんだよ、と紹介したんです。いや~自分で言うのも何なんですが、部のメンバーで力を入れた成果もあって、かなり好評でした!私はこの研修に深く携わっていたので、長友くんは私の手で引き寄せたということですね(笑)。このように新入社員研修や就活生向けのインターンシップ、採用広報や若手社員の育成に関わる機会が増えているので、この記事を読んでいる皆さんとは将来関わる機会があると思います。
座談会写真3

未来の新入社員へメッセージ どんな人と一緒に働きたいですか?未来の新入社員へメッセージ どんな人と一緒に働きたいですか?

中根
「素直」が一番です!会社や業界を越えてたくさんの先輩や仲間から学ぶことが多くあります。まずは、すべてを吸収してほしいですね。それから、少しずつ自分で取捨選択をしていってくれたらと思います。長友くんもとても素直でしたし、プロジェクトの終盤では、現場のことを私よりも熟知していましたね。自らの意思も伝えてくれるようになって成長を感じたなぁ。電気設備の現場での現場代理人は5~6年目くらいから任されることが多いので、ぜひ志高く目指してほしいですね。
長友
ありがとうございます。私は入社して日が浅いので、よりリアルな感覚をお伝えできると思うのですが、「初めて会う人にでも積極的に話せる人」がいいと思います。話すのがうまくなくても構いません。相手が何を望んでいるか汲み取れるように努力することが大切です。現場では、協力会社の職人さんや他社の方、お客様など、とにかくいろいろな方とコミュニケーションをとることで、知らなかった知識も身について、円滑に仕事も進むようになると思います。
須藤
うんうん。私も長友くんの考え方に近くて、やっぱり明るくて活動的な人がいいなと思っています。それは社内でも社外でも。情報収集するためにアンテナを張りやすくなります。主体的に動ける人は、成長のスピードも早い気がしますし。
中根
成長という面では、何というか、サンコムの仕事はサイズ感がちょうどいいんです。規模が大きすぎると、どうしても歯車の一部みたいな仕事ばかりになりがちです。サンコムは、1人で現場に目が行き届くギリギリくらいの大きさの仕事が多いので、仕事の面白さ、やりやすさを感じながら、自分の成長も期待できると思います。サンコムの仕事内容や雰囲気など、この座談会を通して、少しでも感じてもらえたらとても嬉しいですね。
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